婚姻届を出していない二人のどちらかが亡くなったとしても内縁関係であれば相続の権利はありません。
たった紙切れ1枚のことではないかと思われるかも知れませんが、婚姻届を提出していないことは法律上では夫でもなく妻でもないのです。
婚姻届を提出することによって優遇されるものは税金のことや保険、年金などがあります。
ただ、生活を営んでいくときには婚姻届を出している夫婦と同じように同居や扶養の義務などはあります。
またそれを解消したときの慰謝料などの請求もできます。
内縁関係のままで、そこに子供がいて、子供の認知がされていれば子供には相続の権利はあります。
子供もいなくて、亡くなった人の財産を相続すべき人が相続を放棄した場合や、財産を引継ぐ人がだれもいない時には特別縁故者というのになれる可能性はあります。
そうなった場合には家庭裁判所に申し立てをして認められた時には財産を引継ぐことはできます。
それには期限があり、財産を取得することが決まった日から10ヶ月後となっています。
親族が亡くなった場合には遺産を引き継ぐ場合があります。
遺言が残されている場合には遺言通りに遺産を引き継ぐことになりますが、遺言が無い場合には遺産分割協議を開催して誰がどの遺産を引き継ぐかと言うことを決める必要があります。
民法によって誰がどの程度の遺産を引き継ぐかと言うことは決められておりますが、その通りに配分することは容易では有りません。
現預金などは比較的分配し易いですが、不動産などは協議が難航する恐れがあります。
公平性を保つ為に不動産も数人で共有することが出来ますが、将来売却するなどの際に所有者全員の承諾を必要としますので、あまり複数で共有することは得策ではありません。
分割方法としては代償分割がよく用いられます。
代償分割とは、一人の相続人が対象物件を引き継ぎ、他の相続人に対してはお金を支払って公平性を保つ分割方法です。
また売却をしても構わない場合は、対象不動産を現金化して、法定相続分通りに分配する分割方法もあります。
2024/6/6 更新